[99/01/04]1997年の山宮隆の作品「フィボナッチエンジン」の制作過程において発見(?)されながらも、その後の個展では全くと行って言いほど無視された、自信満々の「作品」、フィボナッチモザイクを再発表します。 さて、フィボナッチモザイクとは一体いかなる物か?それにはまずフィボナッチ数列の解説が必用です。 フィボナッチ数列とは、 1 , 1 , 2 , 3 , 5 , 8 , 13 , 21 , ... のように、前の二つの数字を足して答えを出し、その答えと前の数字を足して答えを出し…というのを続けて作る数列です。(わかりますか?1+1=2、1+2=3、2+3=5、とやっていくのです。) 今例に挙げたフィボナッチ数列は、どれも10進法で表示しています。要するに10まで数えたら繰り上がる普通の数字を使っているのですが、これを2進法、つまり2で繰り上がるような数字を使うとどうなるでしょうか? 1 , 1 , 10 , 11, 101 , 1000 , 1101 , ... と、まーだからどうやねん?といった調子ですが、これをグラフィック画面のドットと考えて画面上に描画すると、上のような図形が出来るのです。 この図形の特徴とは、規則的ではなく、しかし不規則でもないパターンにあります。そう、一時ブームを巻き起こした複雑系が、こんな簡単な足し算だけの計算で現われるのです。マニアの人はご存知かも知れませんが、数学者ウィルフラムの1次元ライフゲームでもこれに酷似した図形を描く事が出来き、とある貝殻(今調べてます)に現われるパターンとも似ているそうです。 この図形はJavaを使って作成しました。自分でもやってみたいという人のためにJavaを使ったファイルも公開しますので良かったらどうぞ。 fmosaic.lzh(HTMLファイルとJavaプログラムをセットにして圧縮) |